
愛の伝え方
愛する相手に伝わるような愛情表現って、難しいと感じることはありませんか?
私は上手く伝えられず、モヤモヤしていた時期がありました。
特に若い頃は自分の感情に自信が持てず、相手から『愛してる』と言われても、『ありがとう、私もよ』としか返せなかったことが多くありました。
内面の未熟さゆえに、その時の気持ちを素直に伝えることができなかったのです。
『愛している』と伝えることは責任が伴い、結婚を予期させてしまうのでは?などと、相手に期待させては申し訳ないと思っていました。
ですが、そのような気持ちも含めて丁寧に言葉にできるということが、人格が成長している証だと今になりようやく理解できるようになりました。
では、確かに『愛している』と感じている相手に対し、言葉だけではなく、どのように表現していくのがお互いが成長できるのでしょう?
私は宗教家ではありませんが、どの宗教の教えも学びになると、様々な書籍を読んでいます。
その中で、愛を伝える基本は何かと考えている時、仏教の『無財の七施』(むざいのしちせ)という教えを知りました。
施しという漢字を調べてみると、恵み与えること、または布施とあります。
ですが、『無財の七施』は費用も資本もいらないというのです。
1.眼施(げんせ)
優しい眼差しを持って人と接する。
「目は心の窓」ですね。相手の目を見れば、ある程度の感情は読み取ることができます。
愛されているなぁと感じる目って、あると思いませんか?
2.和顔施(わがんせ)
優しい微笑みをもって人に接する。
40歳を過ぎたら自分の顔に責任を持ちなさいと、昔から言われます。
確かに、楽しそうに笑っている人が側にいるだけで、周りのみんなの心も安らぎますね。
3.愛語施(あいごせ)
思いやりを持った言葉で人に接する。
言霊という言葉が示すように、言葉一つで相手を幸せにも傷つけることもできる。
だからこそ、思いやりを持った言葉が大事なのですね。
4.身施(しんせ)
損得は抜きにして、困った人がいたら助けてあげる。
お年寄りや体の不自由な方のお手伝いをすることは、自分の体を使って思いやりを示すことになりますね。
5.心施(しんせ)
相手に心を配り、心境を察し、相手の立場になって考える。
深い思いやりと愛に溢れた心は、自然と顔つきや眼差し、言葉に現れてきますね。
6.床座施(しょうざせ)
人に場所や席を快く譲る。
何事も独り占めにしようとするから争いになります。座席に限らず、譲り合う心が大切なのですね。
7.房舎施(ぼうしゃせ)
他人を温かく自分の家に迎え、労をねぎらい休んでもらうこと。
これら7つに共通することは、優しさと思いやりです。
どれも今すぐにできる事ばかりですが、意外と出来ていない事ではないでしょうか?
私は、疲労が溜まったり感情の起伏が激しい事が多かった時、自分にも人にも優しく出来なくなりがちでした。
定期的に心と身体を休ませる事を心掛けています。
あとは、時々自分へのご褒美も大事ですね。
愛を伝える基本とは、安定した自分作りと、相手をよく観察して優しさを持って接するということではないでしょうか😊
この記事へのコメントはありません。