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【自分に嘘をつくと】

 

人間の嘘と脳のメカニズムについてです。

私達は意図的に、無意識でも嘘をつくことがあります。

 

大きな嘘から小さな嘘まで、人間関係をスムーズにするため、他の人が傷つかないようにするため、許される範囲内で嘘をつくことがあります。

1人1日平均2回くらい嘘をついているという調査結果もあるほど、嘘は身近なものでもあります。

 

嘘をつく行為はとても複雑なプロセスを経て行われるもので、私達の脳内では様々な反応が起きています。

その中の一つが、脳の報酬系と呼ばれる領域が重要な役割を果たしていることが知られています。

 

人は『自分は正直者だ』というポジティブなイメージを保とうとする傾向があるため、利益のあるなしで嘘をつくかどうかが決まるわけではありません。

利益を得ること、失敗を誤魔化し罰を回避することは、脳内で同じようなメカニズムで処理されています。

 

最近の研究では、利益に繋がることよりも罰の回避のほうがモチベーションが上がるといわれており、嘘も罰を回避するために使われているのでは?という説もあります。

 

嘘の要因は様々にありますが、『あの人は嘘つきだから』とか『あの人は正直者だ』とかと言いがちですが、実際には個人の性格より周りの環境の方が、嘘をつくかつかないかの影響が大きいようです。

 

子供を対象にした大規模調査では、親や先生にはよく嘘をつくけれど、友達にはつかないという例が多く上がったそうです。

 

また、疲れていると嘘が増えるという実験結果もあります。

人は疲れている時には理論的に考えたり、長期的な視野を持つことが難しくなる傾向にあります。

人の意思・決定において、目の前の欲求に対して正面から抗うのはとても難しいことです。

疲れて判断力が鈍っているのなら、なおさらですね。

 

嘘をつきたくない、嘘をつかれたくないと思うなら、そもそも嘘をつかなくてもいい環境に身を置くことが有効です。

嘘は回数を重ねる事に平気になるということがおきます。

これは、脳の情動を司る扁桃体という部位が、嘘を繰り返すうちに嫌悪感や不快感に慣れ、次第に反応しなくなるためだと考えられています。

カンニング、万引きなどでも同じことが言えますが、一度成功することで何度も繰り返すことに繋がります。

 

個人の性格の問題ではなく脳の機能として嘘になれてしまう、という仕組みがあることを知っていることが最初の一歩を踏み止まる確率が上がるかもしれません。

 

 

嘘は大なり小なりあるものです。

子供が不調の場合、親から責められることを恐れて小さな嘘をつくことがあります。

小さな嘘を肯定するために、親が納得しそうな正論を述べるようになり、時を経て知識量も増え思わず大人も頷いてしまう。

最初は不調である自分を守るための嘘ですが、のちに子供自身が自分の言葉によって支えられていることさえ忘れてしまい、悪しき習慣が定番化してしまうことがあります。

 

大人も学び健康知識をアップデートする。

そして根気強く少しずつ子供に伝えていく。

自分も家族も健康感を持って生きるために求められることなのだと思うのです。

 

 

 

 

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