【心の不調を心だけの問題にしていませんか?】
体をよくしたいなら体を診てくれる病院へ。
心を落ち着かせたいなら心を診てくれる病院へ。
以前の私は、そう考えていました。
体の問題と心の問題は、それぞれ専門のところで診てもらうもの。
それが当たり前だと思っていました。
けれども、長女の不調と向き合い、自分自身も学びを重ねる中で、その考えは変わっていきました。
体だけでも、心だけでもなかったのです。
心の状態は体に作用する。
体の状態は心に影響する。
心と体は切り離して考えられるものではありません。
心の不調があるとき、心療内科や精神科を受診する。
必要に応じて薬を使い、心理サポートを受ける。
それは大切な選択肢です。
ただ、ここで考えてみてほしいことがあります。
心の不調の背景に、体の問題が関係している可能性はないでしょうか。
例えば、脳が働くために必要な栄養が十分に摂れていない場合。
食事をしていても、消化吸収の働きが十分でない場合。
眠れない日が続き、心身の疲労が積み重なっている場合。
こうした状態があれば、心の状態にも影響が及ぶ可能性があるのです。
もちろん、心の不調には心理的な要因や環境、脳や神経の働き、それ以外にも様々な要素が関係します。
体の状態だけで、すべてを説明できるわけではありません。
だからこそ、心そのものを診ることと、体の状態を確認すること。
どちらも大切なのだと思います。
栄養を摂れば、それでいいのでしょうか?
体を整えるために、栄養を摂ることは大切です。
しかし、栄養は摂ればいいというものでもありません。
食べたものを消化し、吸収し、体が作用できる状態にする働きが大切です。
胃腸が弱く、食事を十分に摂れない方。
食べる量が少なく、体重が減っている方。
食べていても胃もたれや腹部の不快感が続いている方。
こうした方に、単純にタンパク質を増やしましょう、もっと食べましょう、カロリーを増やしましょうと伝えるだけで本当に適切な対応になるのでしょうか。
胃腸の状態によっては、一度に多く食べることが負担になり、かえって不調が強くなることもあるのです。
高タンパクの食事やサプリメントが誰にとっても適しているわけではありません。
摂取量だけでなく、消化器の状態や食事への耐性、全身の状態を考慮する必要があります。
必要な栄養を確保しながら、その人の体に合った方法を探していく。
これは見落としてはいけない視点だと思っています。
同じ症状でも、体の状態は同じではないのです。
施術者として日々さまざまな方の体に触れていると同じような症状を訴えていても、体の状態は一人ひとり異なると感じます。
食事の量も違えば、消化器の状態も違う。
睡眠の状態も疲労度も違います。
同じ出来事を経験しても、強く負担を感じる人もいれば、それほど影響を受けない人もいます。
ストレスへの反応にも個人差があります。
そして、本人が感じている不調と、検査で確認できる数値が一致するとも限りません。
血液検査は体の状態を知るための大切な手段です。
ですが、検査項目や測定時点によっては日常生活で感じている不調のすべてが数値に表れるわけではありません。
検査で大きな異常が見つからなかったとしても、本人が辛さを感じていないことにはなりません。
自分の体の状態を自分自身で正確に把握するのは難しいことがあります。
だからこそ、症状だけで判断せず、食事や睡眠、消化器の状態、生活環境、ストレスなども含めて考えていく必要があるのです。
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