【息が吸える体】
今日は呼吸の大切さについて お話ししていきます。
息を止めると苦しくなるのは なぜでしょうか?
そもそも空気は、窒素と酸素などが混ざったものです。
空気中の酸素だけを体の中に取り込み、余分な二酸化炭素を外にだすことを『呼吸』といいます。
吸い込んだ空気は肺に入り、肺で空気の中から酸素を取り込んでいます。
肺で取り込んだ酸素は血液中のヘモグロビンと結びつき、心臓に戻ります。
そして酸素が含まれた血液が、心臓から全身に巡ります。
人は37兆個以上の細胞でできており、酸素は細胞が様々な活動をするために使われています。
呼吸を止めると細胞の栄養がなくなるから苦しくなる、ということなのです。
食事は数日間抜いても生きてられますが、呼吸が止まると5分ほどで危険な状態になるという話は聞いたことがあるかと思います。
私達は数秒ごとに息を吸い、息を吐きをしていますが、コントロールしているのは脳。
吐く息としてゴミ(二酸化炭素)を外に出しています。
ここで脳や神経がリズムを間違えると、シャックリになります。
横隔膜を動かす命令を脳や神経が間違えてしまうからと言われています。
呼吸器系の弱いクライアントさんによくお伝えしているお話しですが、山登りをして息苦しくなるのはなぜでしょうか?
高い山に登って疲れたからだけでなく、空気が薄いところは気圧が低いからでもあります。
気圧は大気の圧力のことで、空気を押す力のことです。
空気を押す力が弱いということは空気が薄く、空気中に含まれる酸素も薄くなりますね。
だから息苦しくなります。
息苦しさを感じる方、疲労やストレスなどにより呼吸が浅くなる方、何かに夢中になり入り込む力が強い方は、酸素が不足し頭痛や吐き気、息切れ、疲労、ふらつき、怒りっぽさをおこす高山病のような症状を訴えることも少なくありません。
疲労やストレス、環境の変化などで自律神経のバランスが崩れ、交感神経が活発になりすぎると、横隔膜の働きが鈍り胸式呼吸が優位になります。
一回の換気量は腹式呼吸の半分ほどに減ってしまうため、息苦しいという症状に繋がります。
また、浅い呼吸ではより多くの換気が必要なため、必然的に呼吸数は増えるということなのです。
兵庫医科大学の研究論文では、ヒトは息を吸う瞬間に集中力・注意力が途切れてしまい、その結果、記憶力の低下、さらには、判断力低下など、さまざまな認知機能の低下を引き起こすことが考えられるとあります。
「息を吸う瞬間に、脳の中では、記憶力そのものよりも集中力が散漫になっていること」が明らかになったそうです。
人が健康に生きていくためには、
しっかり食べられ
食べたものがスムーズに消化され
食べたものが腸から吸収され(不必要なものは吸収しない)
吸収した栄養を肝臓で代謝され
代謝されたものを便・尿・汗により排出でき
夜間熟睡ができること。
生きるためのエネルギーを作るためには、酸素を取り込める体作りということも必要だということなのです。
〜人体の不思議シリーズ〜
【人の体は何でできているのか?】
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【内臓の不思議】
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【味覚】
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【脳の不思議】
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参考文献 学校法人 兵庫医科大学
論文タイトル
「Respiration-timing-dependent changes in activation of neural substrates during cognitive processes」
川本治療所 病気の治療所
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